保険の基本

前回の復習

•例題1 公的年金等控除の適用を受けるためには、年齢に関係なく、すべての年金受給者が同じ控除額を適用できる。

回答× 解説:公的年金等控除額は、受給者の年齢(65歳以上か65歳未満か)や年金額に応じて異なります。65歳以上の方が優遇される仕組みになっています。

•例題2 公的年金は雑所得として課税され、所得税や住民税の対象となる。

回答◯ 解説:公的年金は「雑所得」として扱われ、所得税や住民税の課税対象となります。ただし、公的年金等控除が適用されるため、一定額までは非課税となります。

•例題3 クレジットカードのショッピング利用による代金の支払いが遅れた場合、遅延損害金が発生することがある。

回答◯ 解説:クレジットカードの利用代金の支払いが期日までに行われなかった場合、契約内容に基づき遅延損害金が発生することがあります。一般的に、年率14.6%程度の遅延損害金が適用されるケースが多いため、支払いの遅延には注意が必要です。

今日の科目

1 保険の基本

•保険の基本的な仕組み

•生命保険と損害保険の違い

•生命保険の主な種類

•損害保険の主な種類

•公的保険制度

1 保険の基本

•保険の基本的な仕組み

保険とは、多くの人が少しずつお金(保険料)を出し合い、万が一のリスクが発生した人に保険金を支払う「相互扶助」の仕組みです。

保険契約の基本要素

① 契約者:保険料を支払う人

② 被保険者:保険の対象となる人(この人の死亡や病気に対して保険金が支払われる)

③ 保険金受取人:保険金を受け取る人

保険の三大原則

① 最大善意の原則:契約時に正しく告知する義務がある

② 給付反対給付の原則:保険料を払っていない人は保険金を受け取れない

③ 大数の法則:多くの人が加入することでリスクを分散し、安定した保険料設定ができる

•生命保険と損害保険の違い

生命保険:人の生死に関するリスクに備える(例:死亡保険、医療保険、介護保険)

損害保険:モノや賠償責任に関するリスクに備える(例:自動車保険、火災保険、賠償責任保険)

•生命保険の主な種類

定期保険:一定期間だけ保障(掛け捨て)

終身保険:一生涯保障(解約返戻金あり)

養老保険:満期時に満期保険金を受け取れる(貯蓄性あり)

•損害保険の主な種類

自動車保険(強制保険=自賠責保険、任意保険)

火災保険(建物・家財を補償)

傷害保険(ケガに対する補償)

•公的保険制度(社会保険)

健康保険(会社員向け)・国民健康保険(自営業者向け)

介護保険(40歳以上が加入)

労災保険(仕事中の事故や病気を補償)

雇用保険(失業時の生活をサポート)