前回の復習
問題 1 景気が拡大局面にあるとき、一般的に日本銀行は政策金利を引き下げる。
回答×
解説 景気が拡大局面にあるときは、物価上昇(インフレ)や過熱経済を抑えるために、日本銀行は政策金利を引き上げるのが一般的です。これにより、借入コストが上がり、企業や個人の投資・消費が抑制され、景気の過熱を防ぐことができます。逆に、不況時には金利を引き下げ、経済を刺激する政策がとられます。
問題 2 一般的に、長期金利の上昇は住宅ローンの固定金利型の金利上昇につながる。
回答◯
解説 長期金利は、主に国債の利回りなどによって決まります。住宅ローンの固定金利型は長期金利に連動するため、長期金利が上昇すると住宅ローンの固定金利も上がる傾向にあります。反対に、長期金利が低下すると、固定金利の住宅ローン金利も下がることが一般的です。なお、変動金利型の住宅ローンは、短期金利(政策金利)の影響を受けやすく、日銀の金融政策によって変動します。
今日の科目
1 預金保険制度
預金保険制度とは?
預金保険制度の特徴
1 預金保険制度
•預金保険制度とは?
預金保険制度とは、金融機関が破綻した場合に、預金者の預金を一定額まで保護する制度です。日本では「預金保険法」に基づき、預金保険機構が運営しています。
この制度は、預金者の財産を守るだけでなく、金融システムの安定を維持するためにも重要な役割を果たします。
•預金保険制度の特徴
1. 預金の保護範囲が決まっている
決済性預金(当座預金、無利息の普通預金など)→ 全額保護
一般預金(利息のつく普通預金・定期預金など)→ 元本1,000万円とその利息まで保護
2. ペイオフ制度と関係が深い
「ペイオフ」とは、金融機関が破綻した際に預金保険制度の範囲内で預金を払い戻す仕組み。
2005年の「ペイオフ解禁」により、一般預金の保護が1,000万円+利息に制限された。
3. 預金保険機構が運営
金融庁・日本銀行・金融機関が共同で設立。
金融機関が破綻した際に、預金者への払い戻しを実施。
4. 金融機関が預金保険料を負担
すべての金融機関が、制度維持のために「預金保険料」を支払い、万が一の際の資金を確保。
•まとめ
預金保険制度は、金融機関が破綻しても一定額までの預金を保証する仕組みです。これにより、預金者の財産を守り、金融システムの安定を保つことが目的とされています。