第三分野の保険

前回の復習

•例題1

自動車保険の対人賠償保険では、契約者本人が運転中に負傷した場合の治療費も補償される。

→ 答え:×

(解説)

対人賠償保険は、契約車両の事故によって他人(歩行者や他車の運転者など)を死傷させた場合の損害賠償を補償するもの。契約者本人や同乗者のケガは補償されない。契約者本人のケガを補償するには、「人身傷害補償保険」や「搭乗者傷害保険」などが必要。

•例題2

火災保険では、地震や噴火、これらによる津波が原因で発生した火災による建物の損害も補償される。

→ 答え:×

(解説)

火災保険では、地震や噴火、津波による火災は補償されない。これらによる被害を補償するには、「地震保険」に加入する必要がある。

•例題3

傷害保険の入院保険金は、保険契約者が病気で入院した場合にも支払われる。

→ 答え:×

(解説)

傷害保険は、急激かつ偶然な外来の事故によるケガのみを補償する。病気による入院は補償対象外であり、病気の場合は医療保険などが必要。

今日の科目

1 第三分野の保険とは

2 第三分野の保険の特徴

3 代表的な第三分野の保険

4 第三分野の保険が必要な理由

5 まとめ

1 第三分野の保険とは

第三分野の保険とは、生命保険(第一分野)と損害保険(第二分野)の中間に位置する保険のことを指し、主に病気やケガ、介護、就業不能などに備える保険の総称です。

2 第三分野の保険の特徴

• 生命保険のような側面(病気やケガなどに対する保障)

• 損害保険のような側面(偶然の事故に対する補償)

• 生命保険会社と損害保険会社のどちらでも取り扱うことが可能

3 代表的な第三分野の保険

1. 医療保険:病気やケガで入院・手術をした際に給付金を受け取れる

2. がん保険:がんと診断された場合や治療費を補償する

3. 介護保険:要介護状態になった際の費用を補償する

4. 所得補償保険(就業不能保険):病気やケガで働けなくなったときの生活費を補償する

5. 傷害保険(特定のタイプ):日常生活での事故によるケガを補償する

4 第三分野の保険が必要な理由

公的な医療保険や社会保障だけではカバーしきれない部分を補完し、特に長期入院やがん治療、高齢期の介護、働けなくなった場合の収入減少などに備えるために活用されます。

5 まとめ

第三分野の保険は、生命保険とも損害保険とも異なる独自の位置付けを持ち、主に「病気やケガに関するリスク」に対応するための保険です。ライフスタイルやリスク管理の考え方に応じて、必要なものを選ぶことが重要です。